ナイキが中国オンライン販売の直営体制へ転換、スニーカー販売大手が値引き戦争に突入
ナイキ(耐克)が中国でのオンライン販売代理権を回収し、直営化を進めている。スポーツシューズ販売大手の滔搏(タオボ)が販売価格の値引きを開始し、中国のスニーカー・スポーツウェア流通に大きな変化が起きている。この背景には、電子商取引市場の競争激化と、消費者購買力の低迷があるとみられる。
オンライン販売の主導権をめぐる攻防
ナイキは従来、中国の大手スポーツ用品販売業者に卸売りする形でオンライン販売を委託してきた。滔搏はこうした有力な代理業者の一つで、プラットフォームの影響力を活かしてナイキ商品の販売を牽引していた。しかしナイキが直営オンライン販売へシフトすることで、滔搏は販売権の一部を失う立場となった。グローバルブランドが流通チェーンの支配権を強化する動きは近年の中国で相次いでおり、ナイキもその潮流に乗った形である。
消費低迷が招く値引き競争
滔搏が値引きを打ち出したのは、失った販売機会を補おうとする経営的な対応だ。同時に中国消費者の購買力が伸び悩む中、他社品や国内ブランドとの競争が激化している現状も反映している。高級スニーカーが投資対象とされた時代は過ぎ、今や消費者は実用性と価格を重視する傾向が強まっている。滔搏の値引き戦略は、市場の変化に即した戦術だが、ナイキなど海外ブランド全体の中国での利益率低下につながる可能性があり、業界全体に緊張が走っている。
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