中国で少子化対策の強化が急ピッチで進む中、妊娠から出産・育児の各段階で現金給付を受け取れる新制度が注目を集めている。「怀孕到生娃能领7笔钱」(妊娠から出産まで7回の給付金が受け取れる)というスローガンが中国SNSで広がり、若い世代の間で子育てに関する経済的サポートへの関心が高まっている。

この制度は、妊娠判定、出産検査、出産、新生児検査、予防接種、幼稚園入園など、人生の重要な節目ごとに給付金を支給するもの。地域によって支給額や給付回数は異なるものの、合計で数千元から1万元程度を受け取れるとみられる。北京や上海といった大都市だけでなく、内陸部の地方都市でも同様の施策が実施される傾向にある。

少子化危機を背景とした政策転換

中国の出生率は過去数年で急落している。2023年の出生数は800万人を割り込み、死亡数を下回る状況が続いている。習近平(习近平)政権は2015年の一人っ子政策廃止に続き、2021年には三人っ子政策まで解禁したが、若い世代の出産意欲は高まらない。育児費用の負担感や女性のキャリア懸念が主な理由だ。給付金政策はこうした経済的障壁を取り除き、出産奨励を図る狙いといえる。

地域間格差と受給要件の複雑さ

実際に給付金を受け取るにはいくつかの条件がある。多くの地域で戸籍登録が必須となる他、特定の年齢制限や所得基準が設定されている地域も存在する。大都市と地方の支給額の格差は顕著で、給付制度が全国で均等に機能していない点が課題となっている。SNS上では「実際に給付を受けるまでの手続きが複雑」「申請に必要な書類が多すぎる」といった批判の声も上がっている。これらの制度が政策意図通りの効果を生み出すかどうかは、実施段階での課題解決にかかっている。

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