3280元の眼鏡、原価はわずか126元——中国で暴露された流通マージンの実態
中国のSNS・微博(ウェイボー)で眼鏡業界の驚くべき利益構造が話題を呼んでいる。3280元(約6万5000円)で販売される眼鏡の仕入れ原価がわずか126元(約2500円)であることが明かされ、50倍以上のマージンに消費者の怒りが集中している。特に都市部の若年層を中心に「消費者詐欺ではないか」という批判が急速に広がり、眼鏡小売業界全体への信頼危機へと発展しつつある。
このデータは眼鏡販売業界の内部者とみられる人物によってSNSで公開されたもの。中国の眼鏡小売市場は高級百貨店やチェーン店による高価格販売が主流で、特に都市部では「ファッションアイテム」としての位置付けが強い。しかし公開された原価情報は、こうした価格設定が合理的な根拠を欠くことを示唆している。眼鏡フレームやレンズの製造原価は確かに低いものの、販売店舗の維持費や人件費を差し引いても、このレベルのマージンは業界慣行として成立しているとみられる。
中国で「高い眼鏡」問題が今沸騰する理由
眼鏡への不満は以前からあったが、今回の告発が大きく拡散した背景には中国経済の変化がある。若年層を中心に消費行動が厳しくなっており、「絶対に必要な医療用具に対する過度な価格設定」への怒りが臨界点に達したのだ。特に大学生や新社会人の間では、眼鏡購入に数千元を費やすことが経済的負担として認識されるようになっている。SNSでは「これなら処方箋を持って海外から購入した方がマシ」という声も増えており、消費者の心が確実に離れ始めている。
医療用具としての眼鏡は選択の自由度が限定的だ。患者は処方箋を基に購入を余儀なくされ、価格交渉の余地がほぼない。こうした市場構造の問題に加えて、デジタル時代の透明性要求が相まって、今回の炎上は単なる業界スキャンダルではなく「消費者保護」の政治的争点へと昇華しつつある。当局による眼鏡業界への監視強化や価格規制議論が今後浮上する可能性も高い。