広東省が線下研修を全面禁止、教育産業の激震続く

中国の経済大国・広東省(广东省)で、学校外の対面式学習塾や研修機関をすべて停止する通達が相次いで出された。この決定は、中国の教育改革が新たな段階に入ったことを象徴している。

習近平(习近平)政権は2021年以降、学習塾の営利化を徹底的に規制してきた。しかし広東省による今回の措置は、これまでのルール改正よりも一歩先に進み、線下(対面)の培訓機構そのものの存在を許さない政策となっている。省内の複数の都市が同時期に同様の通達を発表したことから、上級部門の統一的な指示である可能性が高い。

「教育の公益化」政策の徹底

中国政府は過去5年間、家庭教育費の膨張に歯止めをかけるため、教育産業への規制を強化してきた。特に小中学生向けの学習塾は「親の経済的負担を増やし、出生率を低下させる要因」として厳しく批判されてきた。オンライン授業であれ対面であれ、営利目的の補習教育を「削減対象」と位置づける政策が続いていた。

広東省の今回の決定は、こうした流れを極端な形で実行したものとみられる。線下培訓の全面禁止によって、親たちは子どもの補習をオンラインサービスに頼らざるを得なくなる。あるいは公立学校の放課後プログラムや、認可を受けた公益法人の教育支援に限定されることになる。この措置は経済的弱者層の家庭における教育格差の緩和を狙った施策だが、同時に教育サービス産業に従事する数万人の失業をも意味する。

現地社会の混乱と疑問

広東省の都市部では、学習塾の利用が子どもの進学競争に直結する文化が根付いていた。突然の禁止措置に、保護者からは困惑の声が上がっている。学費を先払いしていた家庭への返金手続きも課題となっており、業界団体からの異議申し立てが相次いでいるとされる。

教育現場の関係者からは、学力差が拡大する懸念も出ている。線下塾がなくなれば、経済力のある家庭は海外への留学を検討し、中産階級以下の生徒との教育格差はかえって広がる可能性があるという指摘だ。中国国内での議論は続きそうだ。

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