中国のドラマ業界が深刻な不況に陥っている。俳優の趙又廷(赵又廷)が2026年上半年に受け取ったドラマ企画書がわずか10本だったという発言がSNS上で大きな反響を呼んでいる。かつて中国ドラマ業界を支えた中堅俳優さえ、仕事の機会が激減している現実が浮き彫りになった。
趙又廷は台湾出身で、中国本土でも人気を集めてきた実力派俳優だ。2010年代には年間20本を超える企画が舞い込むのが当たり前だった時期もある。それが今年上半年に10本というのは、業界全体の縮小を象徴している。動画プラットフォームの過度なコンテンツ制作が是正され、当局の規制が強化された結果、新作ドラマの企画数そのものが減少しているとみられる。
中国では過去5年間、動画配信大手のテンセント動画やアイチーイー(爱奇艺)が競い合い、毎年数百本のドラマが制作されていた。しかし2023年以降、当局が低俗コンテンツ排除とコンプライアンス強化を打ち出したため、業界全体が委縮している。さらに経済減速に伴う広告収入の減少も、プロダクション企業の経営を圧迫している。
実力のある俳優でさえ仕事に恵まれない状況は、業界全体の人員削減と再編を意味する。新人俳優にとっては極めて厳しい環境となっており、スター志望の若者たちが別の職業へ進路変更する動きも広がっているとみられる。中国娯楽産業の構造的な変化が、今年を通じて一層加速していく可能性が高い。
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