2026年ワールドカップで中国人サポーターが続々と現地で「被害」――予想外の落とし穴
中国のソーシャルメディアで「世界杯第一批"受害者"已出现」というトレンドが話題になっている。2026年に北米で開催されるFIFAワールドカップに向けて、渡航を計画していた中国人サポーターたちが、現地での生活費の高さやビザ取得の煩雑さなど、予想外の困難に直面しているという内容だ。このキーワードは「ワールドカップの第一陣の『被害者』が出現した」という意味で、当初の夢見る興奮から現実の厳しさへ直面する中国人観光客・サポーターの姿が浮き彫りになっている。
北米でのコスト急増が引き起こす現実
ワールドカップ観戦を計画していた中国人の間で浮上しているのは、宿泊費、食事代、チケット価格の想定外の高さだ。特にアメリカとカナダでのホテル代は、中国国内の感覚では理解しがたい水準となっており、ネット上では「3泊で月給が吹き飛ぶ」といった悲鳴が相次いでいるとみられる。さらにビザ申請にも時間がかかり、アメリカへの短期訪問ビザ取得が想定より複雑で、書類作成の手間や面接の負担が予想以上だったとの報告が増えている。航空券代金も国際線の価格高騰により、去年の見積もりから大幅に上昇。これらが重なって、初期段階での「参戦断念」を決めた中国人観光客の増加につながっているのだ。
消費経験格差が映し出す課題
このトレンドが広がっている背景には、中国の中産階級が急速に拡大する中での「国際的な消費体験の学習過程」という側面もある。かつて中国人がヨーロッパのワールドカップを観戦する際は、団体ツアーを利用して全てを事前手配するのが一般的だった。しかし個人での国際旅行が定着した現在、多くの人が初めて「完全自由型」での大型国際イベント観戦に臨もうとしている。その結果、事前調査不足や予算計画の甘さが露呈する形となった。この一連の現象は、中国社会における国際化進展の現段階を象徴している。
当局は自国民の海外旅行をポジティブに支持しながらも、こうした現実的課題への国民の戸惑いが、今後の海外観光戦略にどう影響するかが注視される。