中国のソーシャルメディアで大腸がんの早期発見の重要性を訴える投稿が拡散している。「大腸がんの多くの人が発見時には既に中期・後期段階にある」というメッセージが、医師や一般ユーザーから相次いで発信され、国民の間で健康検診への関心が高まっているとみられる。

中国では過去20年間、大腸がんの発症率が急速に上昇している。都市部での食生活の欧米化やストレス増加が背景にあるとされ、年間の新規患者数は50万人を超えるとの推定もある。特に注目すべきは、患者の多くが診断時点で既に進行した状態にあるという実態だ。これは検診インフラの地域差や一般市民の予防意識の低さが原因と考えられている。

中国の公立病院の多くは患者数が膨大であり、初期症状の段階での早期スクリーニングが十分に行われていない状況が存在する。特に二線都市以下の地域では、大腸内視鏡検査の受診率が1パーセント未満という報告もある。先進国では40~50歳以上の定期検査が標準的だが、中国ではこうした習慣が浸透していないのが現状だ。

今回SNSで拡散しているメッセージは、この医療格差を浮き彫りにしている。医師や医療ジャーナリストが具体的な症状や検査方法をわかりやすく説明し、「遅すぎることはない。今から検査を受けよう」と呼びかけている点が特徴だ。シニア層や中流階級の間で、プライベート健診への需要が増加しているとみられる。

中国政府は「健康中国2030」という構想で、がん対策を重点施策に掲げている。今回のSNS現象は、トップダウンの政策だけでなく、市民レベルでの予防意識向上の動きも同時に進んでいることを示しており、医療サービス産業全体の変化を促す契機となりそうだ。

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