グリーンランドの希土類資源をめぐり、日本政府が本格的な現地調査に乗り出す可能性が浮上している。中国メディアを中心に「日本がグリーンランド島の希土類鉱物資源採掘に乗り出す」という報道が注目を集めており、このニュースは中国国内で戦略的危機感を呼び起こしている。

希土類資源をめぐる国際競争の激化

希土類(レアアース)は電子機器やハイテク産業に不可欠な17種類の元素の総称であり、中国は世界供給量の7割以上を占める圧倒的優位性を持つ。ところが近年、米国やオーストラリア、日本といった先進国が供給源の多元化を模索し始めた。グリーンランドはデンマーク領の自治領だが、北大西洋での地政学的価値と膨大な希土類埋蔵量で注目を集めてきた。日本がこの地での実地調査を進める動きは、習近平(习近平)政権が推し進める「一帯一路」構想や資源外交戦略に対する無言の対抗姿勢と言える。

中国経済への構造的な脅威

中国国内では、希土類資源の供給寡占性が今後揺らぐことへの懸念が強い。日本をはじめとした先進国の採掘技術進化やコスト削減により、中国の競争力低下が加速する可能性があるとみられている。ウイグル自治区での採掘業や加工業が中国のGDP構成に占める割合は小さいが、戦略産業としての価値は極めて高い。報道によれば、中国共産党指導部もこの流れを深刻に受け止めており、希土類の国家備蓄戦略の強化が検討されているとされる。

日中関係への新たな局面

日本がグリーンランドでの希土類調査を明言していない段階での報道拡大は、情報戦の側面を持つ。中国が先手を打つ形で「日本の動き」を国内向けに警告することで、国内団結と政府支持率の維持を狙う意図があるとみられている。ただし調査が具体化すれば、脱中国依存を掲げるインド太平洋戦略の一環として機能し、グローバルサプライチェーン再編へ向けた本格的な競争が加速することは確実だ。

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