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2025年中国国内旅行者数65億人超え——パンデミック前を上回る史上最高、消費額6.3兆元に

🇨🇳 原文タイトル

2025年国内居民出游人次超65亿

📰 ニュース概要

文化観光部が1月26日に発表した2025年国内住民旅行データによると、国内住民旅行抽出調査統計の結果、2025年の国内住民旅行者数は65.22億人に達し、前年同期比9.07億人増、16.2%増となった。これは2019年以来初めて60億人を超え、新型コロナウイルス感染症パンデミック前の水準を上回った。国内住民旅行消費額は6.30兆元(約132兆円)に達し、前年同期比0.55兆元増、9.5%増となった。

この数字は、中国の旅行産業が完全にパンデミックの影響から脱却し、新たな成長段階に入ったことを示している。2019年の国内旅行者数は60.06億人だったが、2020年には28.79億人にまで落ち込み、半減以下となった。その後、2021年32.46億人、2022年25.30億人、2023年48.91億人、2024年56.15億人と段階的に回復してきたが、2025年にようやくパンデミック前を超える65.22億人に到達した。この回復軌跡は、中国経済と社会生活の正常化を象徴している。

都市・農村別の内訳を見ると、興味深い傾向が浮かび上がる。都市住民の国内旅行者数は49.96億人で前年比14.3%増だったのに対し、農村住民は15.26億人で前年比22.6%増と、農村住民の伸び率が都市住民を大きく上回った。これは、農村部の所得向上、交通インフラの改善、デジタル決済の普及、旅行情報へのアクセス改善などが背景にある。中国政府が推進する「郷村振興戦略」と「共同富裕(共同繁栄)」政策の効果が、旅行行動にも表れている。

旅行消費額の分析も重要だ。2025年の国内住民旅行消費総額6.30兆元のうち、都市住民が5.30兆元(前年比7.5%増)、農村住民が1.00兆元(成長率は公表されていないが大幅増と推測)を占める。旅行者数の伸び率(16.2%)に対して消費額の伸び率(9.5%)が低いことは、一人当たり消費額がやや減少傾向にあることを示唆する。これは、近距離旅行や日帰り旅行の増加、節約志向の高まり、若年層の「穷游(貧乏旅行、バジェットトラベル)」人気などが影響していると考えられる。

65億人という数字の規模感を理解するには、中国の人口約14億人と比較するとよい。単純計算で、国民一人当たり年間約4.6回旅行した計算になる。もちろん、実際には頻繁に旅行する層と全く旅行しない層がいるため、平均値は実態を完全に反映しないが、旅行が中国人の生活に深く浸透していることは間違いない。特に都市部の中間層や若年層にとって、旅行は日常的な娯楽・休暇の過ごし方となっている。

旅行先のトレンドとしては、いくつかの特徴が指摘されている。第一に、「网红城市(インスタ映え都市)」への集中だ。成都、西安、長沙、杭州、重慶などの都市は、SNSでの人気拡散により、若者を中心に大量の観光客を集めている。特に「特种兵式旅游(特殊部隊式旅行)」と呼ばれる、短時間で多くの観光地を駆け巡るスタイルが若者に人気だ。例えば、週末を利用して高速鉄道で遠方の都市に行き、一泊二日で主要観光地を回って帰ってくるといった旅行形態だ。

第二に、「文化旅游(文化観光)」の隆盛だ。博物館、歴史遺跡、伝統的街並み、無形文化遺産体験などが人気を集めている。特に「国潮(中国伝統文化ブーム)」の影響で、若者が漢服を着て古鎮(歴史的町並み)を訪れるなど、伝統文化と現代的消費が融合した新しい旅行スタイルが生まれている。故宮博物院、敦煌莫高窟、西安兵馬俑などの歴史的名所は依然として人気だが、地方の小規模な文化施設も注目を集めている。

第三に、「自然生态游(自然・エコツーリズム)」の成長だ。国家公園、自然保護区、山岳地帯、草原、砂漠などへの旅行が増加している。都市生活のストレスから逃れ、自然の中でリフレッシュしたいという需要が高まっている。特に「露营(キャンプ)」「徒步(ハイキング)」「骑行(サイクリング)」などのアウトドア活動が人気で、関連用品の販売も急増している。環境保護意識の高まりとともに、「低碳旅游(低炭素旅行)」を重視する傾向も見られる。

第四に、「小众目的地(マイナー目的地)」への分散だ。従来の北京、上海、広州などの大都市や有名観光地に加えて、地方の小都市や知られざる景勝地への関心が高まっている。SNSやショート動画プラットフォーム(抖音、快手など)を通じて、これまで注目されなかった場所が「発見」され、人気を集める現象が頻発している。これは観光客の分散化を促し、地方経済の活性化にも貢献している。

旅行産業の経済効果は極めて大きい。6.30兆元の消費額は、中国GDP(約140兆元)の約4.5%に相当する。旅行産業は、交通、宿泊、飲食、小売、娯楽、文化など多岐にわたる産業と連関しており、雇用創出効果も大きい。ホテル、レストラン、観光ガイド、交通機関、土産物店など、数千万人の雇用を支えている。特に観光資源に恵まれた地方都市や農村部にとって、観光業は重要な収入源だ。

交通インフラの発展も、旅行増加の重要な要因だ。中国の高速鉄道網は世界最大規模で、総延長4.5万キロメートルを超える。北京、上海、広州、深圳などの主要都市間は数時間で結ばれ、快適で安価な移動が可能になった。また、高速道路網の整備により、自動車旅行(自驾游)も人気だ。さらに、国内航空路線の拡充と格安航空会社(LCC)の普及により、遠方への旅行も手軽になった。こうした「交通革命」が、旅行の大衆化を後押ししている。

デジタル技術の活用も旅行体験を変えている。オンライン旅行予約プラットフォーム(携程、去哪儿、美団など)、モバイル決済(微信支付、支付宝)、デジタル地図・ナビゲーション、SNSでの情報共有など、スマートフォン一つで旅行の計画から実行、記録まで完結できる。特に「云旅游(クラウド旅行、バーチャル旅行)」や「直播带货(ライブコマース)」を通じた観光地プロモーションも活発で、旅行の入口が多様化している。

しかし、課題も少なくない。第一に、観光地の過密化(过度拥挤)だ。人気観光地では、特に連休(国慶節、春節など)に観光客が集中し、交通渋滞、宿泊施設不足、環境破壊、観光体験の質低下などが問題となっている。「人山人海(人の山、人の海)」という表現が使われるほど、混雑は深刻だ。第二に、価格の高騰だ。ピークシーズンには、航空券、ホテル、入場料などが通常の数倍に跳ね上がり、消費者の不満を招いている。

第三に、サービスの質のばらつきだ。急激な観光客増加に対応するため、粗悪なサービス、詐欺的商法、安全管理の不備などが一部で見られる。特に「零团费(ゼロ元ツアー)」と呼ばれる超格安パッケージツアーでは、強制的な土産物購入、質の低い食事・宿泊などのトラブルが報告されている。第四に、環境への影響だ。大量の観光客による自然環境の劣化、ゴミ問題、野生動物への悪影響などが懸念されている。

中国政府は、これらの課題に対処するため、様々な政策を打ち出している。①予約制度の導入による観光客数の制限、②オフピーク旅行の推奨(連休の分散化)、③観光サービスの質向上と監督強化、④持続可能な観光の推進、⑤地方の観光資源開発による分散化、などだ。また、「全域旅游(全域ツーリズム)」という概念を推進し、特定の観光地だけでなく、地域全体を観光資源として活用する取り組みも進められている。

2026年以降の展望としては、さらなる成長が予想される。中国経済の安定、所得水準の向上、余暇時間の増加、旅行文化の定着などが追い風となる。特に、①シニア層の旅行需要増加(人口高齢化に伴う「银发旅游(シルバーツーリズム)」の拡大)、②家族旅行の増加(三世代旅行など)、③体験型・教育型旅行の成長(研学旅行、親子旅行)、④健康・ウェルネス旅行、⑤国境を越えた旅行の回復(パンデミック後の海外旅行再開)、などが注目される。

65億人という驚異的な数字は、中国が世界最大の国内旅行市場であることを改めて示している。この巨大市場は、国内産業を潤すだけでなく、将来的には海外旅行市場にも大きな影響を与える。中国人観光客(中国游客)は、パンデミック前、世界中の観光地で重要な消費者だった。日本、タイ、韓国、フランスなど、多くの国が中国人観光客の回復を待ち望んでいる。中国国内旅行市場の活況は、中国人の旅行意欲が健在であることを示しており、海外旅行市場の回復にも期待が持てる。中国人の旅は、これからも世界を動かし続けるだろう。

💬 中国SNSの反応

  • 「65億人!すごい数字。みんな旅行好きだね」
  • 「農村住民の伸びが大きい。生活が豊かになった証拠」
  • 「連休の混雑、何とかしてほしい。どこも人だらけ」
  • 「高速鉄道のおかげで旅行しやすくなった」
  • 「節約旅行が増えてる。一人当たり消費は減ってる」
  • 「パンデミック前を超えた!ようやく正常化した」
  • 「国内旅行も良いけど、海外にも行きたい」
  • 「観光地の価格高騰、どうにかならないか」
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