中国の集合住宅で相次ぐ匿名嫌がらせ――管理人による違法行為が浮き彫りに
中国の大手SNS「微博」や「小紅書」で、集合住宅の管理人による長期的な嫌がらせ問題がにわかに注目を集めている。北京や上海などの都市部を中心に、セキュリティ担当者が住民に対して匿名で嫌がらせを繰り返し、とりわけ女性や子どもが被害を受けるケースが報告されているとみられる。こうした事例が可視化されるに従い、中国社会では住宅管理体制の透明性強化を求める声が高まっている。
被害実態と権力構造の歪み
「小区保安」(シャオチュー・バオアン)と呼ばれる集合住宅のセキュリティスタッフは、住民の出入りを管理する立場にありながら、中国の不動産管理制度において権限が曖昧なまま温存されてきた。今回の事件では、管理人が通報者の身元を隠したまま、監視カメラの映像や個人情報を使用して特定の母娘を繰り返し嫌がらせしていたとみられる。被害者側が警察に訴えても、管理人が「業務上の問題」として扱われる傾向があり、対応が後手に回るケースが多い。このパワーハラスメント的な構造は、中国の住宅管理業界における古い慣行の表れと指摘されている。
社会的議論と制度改革の必要性
この事件をきっかけに、中国国内では管理人による権力乱用に対する懸念が広がっている。住民が「小区保安の透明性ガイドライン」の制定を求める署名活動を始めるなど、管理体制の民主化を望む動きが活発化しているとみられる。同時に、不動産管理会社による監視カメラの運用基準や、セキュリティスタッフの行動規範を法制化する必要性が指摘されるようになった。北京市などの地方当局も、今月中に関連する規則改正に着手するとされており、住宅所有者の権利保護と管理人の職務規定の両立が今後の課題となる。
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