食品安全デマで逮捕相次ぐ 中国当局が強硬姿勢
中国でSNSに虚偽の食品安全情報を投稿したユーザーが相次いで身柄を拘束されている。食中毒や農薬混入といった悪質なデマを意図的に製造・拡散させたとして、複数の地方当局が刑事責任を問うケースが増加中だ。中国版ツイッター「微博」(ウェイボー)などのプラットフォームが大きく混乱する中、習近平(习近平)政権が食品安全に関する情報統制を一段と厳しくしている実態が浮き彫りになった。
虚偽投稿が引き起こす社会的混乱
食品安全は中国社会で最も敏感なテーマの一つだ。過去の粉ミルク汚染事件や農産物残留農薬問題が大きな社会問題化したため、国民の不信感は根強い。この心理的背景を利用し、「新製品に毒物が混入」「有名チェーン店で感染症多発」といったセンセーショナルなデマを投稿するネットユーザーが増えてきた。こうした投稿は瞬く間に拡散され、実際の買い控えや営業妨害につながるケースも報告されている。当局は社会不安を煽る悪質な投稿を重大な社会問題と位置づけ、取り締まりを強化する方針を示している。
当局の厳罰化と表現の自由論争
今回の逮捕事例では、明らかなデマであることを知りながら拡散させたユーザーに対し、刑事罰を適用するケースが目立つ。中国の法制度では、虚偽情報による経済的損失や社会秩序への悪影響を理由に、最大で数年の懲役刑を科す規定がある。このため一部の知識人やメディアから「当局の判断基準が不透明ではないか」という慎重論も出ている。同時に食品産業関係者からは「根拠のない批判から産業を守る必要がある」として強硬姿勢を支持する声も上がり、社会内で意見が分かれている状況だ。当局の対応が今後、言論統制と社会安定のバランスをどう取るかが問われることになる。
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