中国で台風「紅霞」接近、南部地域に厳戒態勢
中国の気象当局が7月下旬の接近を予報する台風「紅霞」(红霞)が、沿岸部を中心に大きな注目を集めている。SNS上では防災準備に関する投稿が急増し、地方政府も異例の早期警報体制を敷いており、自然災害への対応が国民の関心事となっている。気象当局によれば、この台風は中国南部の広東省や福建省に直撃する可能性があり、最大風速は秒速40メートルを超える可能性もあるという。
2023年以降、中国ではゲリラ豪雨や極端気象の頻度が増加しており、防災への関心が高まっている。昨年の台風シーズンでは被害額が過去数年で最大となったため、官民ともに警戒心が強まっている状況だ。
地方政府と中央の連携体制
台風「紅霞」に対応するため、中国の国務院(国会に相当)直下の気象部門が異例の早期警報を発令した。福建省や広東省の地方政府は防災本部を立ち上げ、海上船舶の帰港指示や低地地域の住民避難準備を開始している。とみられるところ、李強(李强)首相も関連部門に対して重大な被害防止を指示したとされ、中央政府レベルでの対応体制が敷かれている。
各地方では学校の臨時休校や企業の操業調整など、社会全体で警戒モードに入っている。気象情報は30分ごとに更新され、WeChat(微信)やウェイボ(微博)を通じてリアルタイムで市民に伝えられており、デジタル時代の防災体制が機能している。
気候変動への警告
今回の台風接近は、中国が直面する気候変動のリスクを改めて浮き彫りにしている。長江(揚子江)の水位上昇やヒートドーム現象が相次ぐ中での台風となり、複合災害への懸念も出ている。気象学者からは、異常気象の激甚化に対応する基盤整備の強化が必要だという指摘が上がっており、防災インフラ投資が今後の政策課題として認識されつつある。習近平(习近平)政権が掲げる「グリーン発展」の方針と気候災害対応の両立が、問われる局面となっている。