重慶で山体崩壊、8人が犠牲に 中国の地質災害リスクが再び顕在化
中国内陸部の重慶市(重庆市)で大規模な山体崩壊が発生し、8人が命を失った。彭水苗族土家族自治県(彭水苗族土家族自治县)で起きたこの事故は、近年増加傾向にある中国の地質災害の危険性を改めて浮き彫りにしている。豊富な鉱物資源を持つ西部山岳地帯では、採掘活動や急速な都市化に伴う地形改変が、斜面の安定性を著しく低下させているとみられる。
採掘と開発がもたらす地質的リスク
重慶市は中国の主要な石炭・金属鉱物産地として知られ、長年にわたる採掘活動が地形を大きく変えてきた。彭水県も例外ではなく、採石場や鉱山開発が山体の構造を弱化させた可能性が指摘される。豪雨による地盤の飽和も加わり、崩壊の引き金となったと考えられている。中国国内では近年、ゲリラ豪雨の頻度が増す傾向にあり、気候変動の影響も無視できない要因となっているとみられる。
当局は事故後、即座に捜索救助活動を展開するとともに、周辺地域の地質調査に着手した。住民の安全確保に向けた避難措置も講じられており、二次災害の防止が最優先課題となっている。
中国政府の地質災害対策の課題
中国では2010年に玉樹地震、2017年には四川省の山崩れで大量の犠牲者を出しており、地質災害は常に社会問題として存在してきた。習近平(习近平)政権は「生態文明建設」の名のもと、環境保護と防災対策の強化を掲げているものの、経済成長と安全対策のバランスは地域によって大きく異なるとされる。
西部開発の旗のもと、インフラ整備が急速に進む一方で、その過程での環境破壊や地質リスクの評価が後回しになっていないかという懸念の声も上がっている。今回の事故が、政府の防災政策見直しの契機となるかどうかが注目される。
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